悲鳴を上げるばかりで語り足らなかったので追加の感想です どんどん言語化していけ
それぞれの関係性について
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<主様とクロウ>
二人とも孤児。二人が出会ったのは孤児院。ここテストに出ます。フォントサイズ大きめの太文字です。赤文字でもいいよ。
長い付き合いであり家族であり唯一無二な親友なことは重々承知でした。互いが特別な存在なのは本編でもイベントでも常に語られてきました。けれど出会いについては触れられていませんでした。というか主要人物の家族構成もほぼ語られていない。
そんな中、主様が孤児なのが明かされたのはノロロタイベントの「小さき手に慈愛の祝福を」でした。最近のイベントです。
主様については物語開始時に「指輪は父親の形見」と言っていたこと、母親の影が一切ないこと、審判の門のくだりの際に血縁関係者を誰も思い出していなかったことから、予想の範囲内ではあります。しんだけど。普通にしんだけど。
クロウが家族のことを語ったことはなく、唯一の情報はリガルに対して放った「あなたも魔導師の家系なら」です。クロウは魔導師の家系に生まれた子どもだったわけです。
本人が知っているので、物心がつく頃までは親元にいてアドニアに預けられたものだと解釈していました。
生活能力が低い、幼い頃から既に物腰が丁寧、敬虔な信者、一緒に生活していた主人公が知らない女神について詳しい。
これらから彼は主人公とは別の人生を歩んでいた過去があり、いいところのお子さんなのかなって思っていたんですよね。
孤児だったとは誰が想像しますか!!!!!!!!?うっそでしょ!!!!!?今でもまだ嘘でしょって思ってるんですが!!!!!!
いや孤児だけなら耐えられた。ぎりぎり踏ん張った。二人が孤児院から一緒だということに止めを刺された。泣くっていうか泣いた。いつだって隣にいた人…誰よりも大事な人…
暁の協会運営の孤児院、とのことなので、恐らく親御さんも魔導師だったのでしょう。ケネスの話しぶりを見ると、協会が管理していただけあって生活の保障はされていたようです。
その後アドニアに引き取られているため、彼は配給に困ることがなかったわけですね。なるほどね。なるほどね~~~!!!?
<アドニアと主様とクロウ>
主様とクロウが孤児であるように、アドニアもまた孤児です。更にアドニアは親の顔も知らないと言われています。
アドニアとケネスは魔導師の資質を見出された、と話しているので、協会は孤児院を回り魔導師の資質がある子供を集めていたものだと思われます。孤児なら反対する親族もいないし最悪の話亡くなっても処理が楽だからね。
主様とクロウも同じように資質を見出され、経緯は不明ですが最終的にアドニアが引き取り二人を弟子として育てました。主様の指輪を見て、ソロモンの末裔だと気付いたのかもしれません。
アドニアは二人に自身の過去をほとんど語りませんでした。笑った顔も滅多に見せませんでした。
けれど訓練の後にお菓子を作っていたり、二人を信頼して女神護衛なんて重要な任務を任せたり、マクレガーやフランツに二人のことを語っていたり、大切に想っていたことは明白です。裏切ってたんじゃないのとか思ってて本当ごめんなさい何度でも謝ります。
魔力が高かったから引き取られた子供。師匠と弟子。孤児同士の寄せ集め。でも彼らは家族だった。血が繋がっていなくても、あたたかな家族だった。涙腺崩壊するしかない。
今にして考えると、アドニアが主様に洋服を買ってあげたのは自身も凍えた経験があったからなんでしょうね…。
<アドニアとケネス>
血の繋がりのない兄弟。血の繋がりについてはちょっと疑ってた、けど孤児院で出会っていたのは完全に予想外。どちらかが養子に入ってきたとかかなって思っていたので。
引き取られた先が同じだったのか、孤児院で身を寄せ合ううちに兄弟として接していたのかはどちらでもありそうですが、揺るぎない絆で結ばれていたのがわかります。
主様とクロウはアドニアの死を嘆き悲しんでいる中、ケネスだけは「あなたの死を嘆いてなどいない」と二人とは考え方が違っていました。
彼は弟子二人が知らされていないアドニアの境遇を知っており、アドニア本人も捨て去りたかっただろう一欠片を握っていたんです。
魔導師として生きていけたから人間としての尊厳を得られた、自分も彼も魔導師として死ねるならばこれ以上の幸せはないと。
そしてそのことを二人に話してくれました。二人は二度と知ることが出来ないと分かっていたから。クロウの師を、父を、自分の兄を、今はもう取り戻せない思い出を、共有してくれました。血の繋がりはなくても、彼は叔父としてクロウを気にかけていたのかもしれません。家族…………
<アドニア、ケネス、主人公、クロウ>
全員が心に傷を負った人達です。
ひとりぼっちだった彼らが出会い、共に過ごし、共に戦った。
親の顔も知らないアドニアです、二人を育てるのに大変な苦労もしたんじゃないでしょうか。
彼が二人に与えた愛情は、もしかしたら彼自身が欲しかったものかもしれません。
寄せ集めの、しかし本物の家族…………
「魔導師として死ねるならば、これ以上の幸せはない」
アドニアは魔導師として生きながらえ、未来を紡ぐため自らを犠牲にしてミカエルと対峙しました。
ケネスの言葉通りの、生涯を終えるために。
まだ納得がいっていなかったリガルとは対照的に、クロウは師匠の選択を受け入れ敬礼しました。主様も同じです。
今生の別れとなる、敬愛する師へ。
ケネスの言葉を先に聞いていたからこそ理解できる師匠の想いを汲むことが彼らにとって最後の孝行だったから。
本来ならば、別れの挨拶を交わすことも出来なかったのだから。
アドニアは最期まで師匠だった。父親だった。兄だった。魔導師長だった。彼らが立ち止まらずに歩んできた道は途切れなかった。
大好きです。感情ぐちゃぐちゃにされたくらい大好きです。
今も全然整理できていませんが、どうにか頑張って言葉にしようとしています。後で読み返した自分は何を思うんでしょう、それはそれで楽しみですね。笑ってるといいなと思うよ。
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