何故天使は味方になったのか

以前ツイッターで結論を出してすっきりしたんですけど、自分のために改めてブログにまとめておこうかな~と。

議題は「敵のはずの天使が味方になった理由はなにか?」
ストレートな答えは大人の事情です。昔ツイッターでミカエルが紹介されたときはユニット化の予定はありませんって書いていましたし。
このこと自体は特に言うことはありません。そういうものだと納得しています。
その上で、ゲーム内での彼女たちの性格や事情を考慮したときに「どんな理由があれば彼女たちは神を裏切ってこちら(魔導師)側につくのだろう」という疑問です。

様々な可能性を考え、随分前(19/9/18公開)にfusetterでフォロワー限定公開の記事を書きました。
その時、ミカエル、ラファエル、ウリエルについては自分なりの答えを出しました。世界線が違えば仲間になることもあるだろうと。
しかし、ガブリエルだけは何があったら味方につくのかと腑に落ちませんでした。
当時の私には何故ガブリエルだけが納得できないのかを上手く言語化できず、もやもやとした気持ちを抱えていました。
それが解消されたのは4女神の過去を巡る外伝、忘却の奇譚―ベルゼブブ編―(21/01/28公開)です。

作中でガブリエルはこんな台詞を言っています。

「どうして神からこれほどまでの寵愛を受けているのに拒むの!? みーんな神からの愛を渇望しているのに、なぜ!! 私は神をだれよりも愛している……! その私が認めるあなたこそが、神の隣にいなければならないの!」
(ベルゼブブ外伝2章6節)

「私は神を誰よりも愛している。その私が認めるあなたこそが、神の隣にいなければならない」
ガブリエルがベルゼブブに執着し、天界に連れ戻そうとする理由は「神にとってそれが一番いいと私が思っているから」です。他の天使はどうでしょうか。

ミカエルは「心から愛しているサタナエルに同じように愛してほしい」
ラファエルは「右座の守護者に左座の守護者として認めてもらいたい、アザゼルと親友でいたい」
ウリエルは「サマエルに一番の弟子だと褒めてもらいたい」

が執着する理由かな、と私は思っています。この辺りは人それぞれの解釈が入ると思います。

ミカエル、ラファエル、ウリエルは神に忠実ながらも、別枠で相手を一番にしています。なのに相手は自分を一番に想ってはくれず、あまつさえ相談もなく裏切り、話し合えば和解できるはずと思っています。無理です。結果、拗れに拗れました。
でも、もし、一番に想ってくれた上で相談してくれていたなら。相手と同じ道を選ぶ世界もあるかもしれません。
中でも想像しやすいのはミカエルです。彼女のボイスに

「お姉さまを汚す輩には……死を」(戦闘開始時)
「いけない子にはお仕置きが必要ですわね」(戦闘開始時)
「あなたの成長はわたくしの喜びですわ。共にお姉さまに尽くしましょう」(ホーム時)

というものがあります。サタナエルのそばにいることを選んだのが窺えますね。
また、召喚時には

「わたくしにあなたのすべてを見せてください。その器、わたくしが見極めて差し上げますわ」(召喚時)

と言っています。サタナエルを任せるに値する人間なのか、彼女は見極めようとしているようです。
ボタンを掛け違っていなければ姉のサタナエルと共に地上に降りてくるルートもあったのでしょうし、途中からでも仲間になるルートもあるのでしょう。

では、ガブリエルは?
彼女は仲間になってからも「神の伝言者」という立場を捨てていません。彼女のボイスには

「私に任せておけばすべて上手くいく。私の言葉は、神の言葉なのだから」(召喚時)
「これが伝言者<メッセンジャー>の力よ」(戦闘終了時)
「神の言葉に耳を傾けないからよ」(戦闘終了時)

などがあります。ガブリエルがそういうキャラクターだから、で録られたボイスですが、神の味方のような口ぶりで神が放つ天魔を倒していくのはなかなかに不思議な光景です。
更に本編でこんな台詞も言っています。

「ぷ、あはは! 味方? 味方なわけがないでしょう! 私の心は昔も今も創世神と共にあるわ。私は神の伝言者ガブリエルよ」
(3部ベルゼブブ編8章6節)

「私の心は昔も今も創世神と共にある」
仲間になっても神の伝言者の立場を捨てていないように、これはどの世界線であっても揺らがない彼女の信念だと思います。
ガブリエルは自分が愛する神を裏切ったベルゼブブを許せず、他の三天使たちは自分を裏切った相手を許せないのです。
ラファエルは「あたしを裏切ったことを後悔させてからじゃないと」とはっきり言っています。

「ここで! あんたを殺したっていいのよ! あはははは! でも、それじゃもったいないでしょう! もっともっと、あたしを裏切ったこと後悔させてからじゃないと……!」
(4部アザゼル編3章6節)

ミカエル、ラファエル、ウリエルはそもそも相手と拗れることもなく、人間も大事に想う気持ちに耳を傾けていたなら、魔導師側にいる世界線もあると思う。ガブリエルだけは三人とは異なり、神を動機にしているから想像しづらい。が今の私の結論です。
ガブリエルがベルゼブブに執着する理由が明確になったことにより、ようやくすっきりしました。
ちなみに仲間になるにあたって今後の本編で、という発想がないのは、天使陣が既に色々やらかしすぎていて個人的に和解はないと思っているためです。

これらを全部ひっくるめて、「まあ実装しちゃったもんは仕方ないよね。そういう世界線もどっかにあるよね」です。