I-エイワス
天界は強く、人間の力では太刀打ちできない。
天魔は日を追うごとに強くなり、天使は対抗できないほどの力を持つ。
……1人でできることには限度がある。
まずは私の持つ第1支部、その魔導師だけでも、強く鍛える必要があるはずだ。――25回目のアレイスターの追憶
II-アイオーン
この時代は、まさしく時代の転換点だ。
人類に味方する女神たちが目覚め、天上の塔を砕く五芒聖が起動している。
ソロモン王が莫大な力を用いて繰り返すだけの価値はあるということだ。
――何度死んだとしても、必ず地上に勝利をもたらさなければ。――107回目のアレイスターの追憶
III-ペルデュラボー
些細な行き違いで人間はすれ違い、些細な運のなさで人間は死んでいく。
これだけ繰り返してもなお、完璧と言うには程遠い。
しかし、これまで幾度となく天上の塔に、天界に辿り着いているのだ。
何度でも耐え忍ぼう。勝つのは私たちだ。――733回目のアレイスターの追憶
IV-ヴィア・ドロローサ
何度死んだのか、どれだけ痛みを抱えてきたのかもはや覚えていない。
私の顔を忘れた部下に何度失望したことだろう。
命を救った恩すら、次の時間では忘れ去られる。
……こんなことを考えたところで意味はない。
この苦難の道を歩めるのは、ただ私だけなのだ。
英雄として、私は進み続けてみせる。――2132回目のアレイスターの追憶
V-バフォメット
また失敗だ。また失敗。失敗失敗失敗失敗。
ラファエルのやかましい声も、ウリエルの笑い声も、ガブリエルの蔑む声も、ミカエルの狂った声も、ラジエルの威圧的な声も聞き飽きた。
次こそは。次こそ。次こそ殺してやる。――24554回目のアレイスターの追憶
VI-メガセリオン
私なんだ。この世界を永らえさせているのは。
敗北の底に沈むだけの世界を、私が幾度も繰り返し救いの道を探しているのだ。
なぜ蔑まれねばならない。
なぜ罵られなければならない。
他ならぬ、守ってやっているはずの人間<おまえたち>に……?――55987回目のアレイスターの追憶
アレイスター
意味などなかったのだ。私の苦しみに。
私のこれまでの戦いはすべて無意味だった。
だがすべてを諦めるには、私は繰り返し過ぎた。
このまま時間の淵に沈むことなど許せない。
私と同じ苦しみをすべての者に与えよう。
何もかもを殺すほかに、私の痛みは癒されない。
人間に、天使に――――ソロモンに、復讐を。――56642回目のアレイスターの追憶